これでいいのか? イーモバイル

イーモバイルS11HTの話を色々書きたいのですが、なかなかまとめる時間がなかったり、まとめていても様々な理由でココで書けなかったり、と色々ありまして、今まで書けずじまいでした。
今日はイーモバイルの件で気になるコトを1つ書いてみます。
本来は音声サービス開始の3月末に書いていたモノですが、現状でも状況が変わらないので書かせていただきます。


とりあえず、音声サービス開始から一ヶ月が経過しました。
私自身、音声サービスは何も利用していないのですが、S11HTを使い始めてから一ヶ月経過しています。
Bluetoothモデムとしての利用がメインですが、定額通信で、リーズナブルな価格で、非常に高速で、大変便利に使っています。


が、イーモバイルに対しては、非常に落胆する部分があります。
苦言を言いたくなるような状況です。
それは、エリアの狭さと、それに対するイーモバイルの姿勢です。


こういうと「そんなコト最初からわかっているだろう!」という突っ込みがあるでしょう。
はい、わかっていますよ。
実は、内緒なのですがUSBモデムも手元にあった時期がありしまして、おおよそのエリアはわかっていました。
そうはいってもUSBモデムが単体で使えるわけでないので、S11HTの様に単体で通信できてエリア状況もわかるようになると、その時より詳しく状況がわかります。
思ったより使えるなという場所もあれば、こんなところがダメかというコトだってあります。


でも、「使いたいところで使えないじゃん!」とかそんな単純なコトではないですよ。


エリアは広い方が良いですよ。
そんなコトは誰でもわかる話ですし、わざわざ私も書きませんよ。
では、エリアが狭いからダメというコトか?
まぁ、広い方が良いに決まってます。
が、私は、ある程度、この状況を理解した上で、S11HTを入手しているので、それ自身は落胆するコトはないのですよ。
なぜエリアが狭いのか?
ものすごく簡単にいえば、それは始めたばかりのサービスで設備が追い付いていないからです。お金もないでしょう。顧客がいないのですからね。
では、何のメリットがないのか? そんなコトはありません。価格が安いのです。
これは以前の日記でも書きましたが、ソフトバンクの携帯端末を選べないのは、Bluetoothモデムとして使えないという理由以前に、単体での定額通信でも料金が高すぎるのです。


ですから、エリアは狭い、でも安い、というデメリットとメリットがわかっていて、自分の利用状況がそれが受け入れられればイーモバイルは問題ないのですよ。
私はそうです。
イーモバイルに存在意義が無いなんて思いませんよ。


では、何が問題か?
それは音声サービスというコトです。


音声サービス開始後、S11HTH11T、どちらがたくさん売れていると思いますが?
圧倒的にH11Tが売れているのですよ。
個人的にはH11Tに全く魅力も感じませんし、音声サービス開始前に、あえてイーモバイルのケータイを買う必要がどこにあるのか?、と思っていましたが、思ったより売れているのです。


では、H11Tを買う人はどうして買うのでしょう?
ヨドバシ梅田のケータイ販売コーナーなどにいると、イーモバイルの販売員と購入希望者からの会話が聞こえてきて理由もわかります。
「基本料0円」
これがかなり効いているのですよね。
ケータイ電話を買おうとして、料金プランや通話相手のキャリアの割合や実際の支払金額、色々な状況を考えて購入できる人ばかりではないのですよ。
というか、実質、イーモバイルが「0円」ではないです。
ただ、「0円」という言葉に惹かれてしまっている人が多いのですよね。
いえ、別にそれが悪いとは言いませんが、多くのパターンは以下のようなやり取りが行われています。


客「へー0円なんだ」
イ「そうですよ」
客「イーモバイルって聞いたことないなー」
イ「新しくできたケータイ電話会社なので」
客「そうなんだー」
イ「サービスが始まったばかりなのでエリアが狭いのですが、大阪市内やその周辺では特に問題もないと思いますよ」(といってエリアマップを紹介)
客「遠くに出掛けたりすると使えないかもしれないけど、普段は問題なく使えそうだなー」


こんな感じです。
決してこのやり取りに偽りはないのですが、肝心なコトが抜けています。
地下ではほとんど使えないのです。

  • 新しいケータイ電話会社なのでエリアが狭い
  • でも大阪市内やその周辺なら問題ない
  • エリアマップを見ると確かに大阪市内を中心にエリアの穴は無さそうに見える

偽りがあるわけではありませんが、では、都会に暮らしている人であまり郊外に出ない方なら問題は無いのか?
それには地下の問題が大きすぎますよね。
東京のようにJRをはじめ地上を電車移動するコトが多ければまだ良いのですよ。
ところが、大阪市内は市内移動は地下鉄に依存しています。
また、梅田も難波もそれなりの規模の地下街があります。
つまり、

  • 家を出て
     ↓
  • 地下鉄に乗り
     ↓
  • 梅田まで行き
     ↓
  • ディアモールで買い物をして
     ↓
  • 阪神フードパークでご飯を食べ
     ↓
  • 地下鉄に乗り
     ↓
  • 家に到着

というパターンだと、家から出た後、家に帰るまで、ほぼケータイが利用できません。
(ちなみに私の行動パターンではないですよ。フードパークにはあまり行かないし・・・)


先ほども書いたように、別にエリアが狭いと価値が無いとは言いません。価格が安いとかそれなりのメリットがあれば良いでしょう。
ところが「0円」というところだけに惹かれちゃって購入を検討しようとしている方はそれほど詳しい方だとは思いません。
そうなると、イーモバイルの販売員にいろいろ聞くわけですが、
イ「サービスが始まったばかりなのでエリアが狭いのですが、大阪市内やその周辺では特に問題もないと思いますよ」(といってエリアマップを紹介)
では、あまりに問題ではないでしょうか?


音声端末というのが問題を大きくします。
例えば、通信カードなら、「えー、ちょっと建物の奥に入っただけで使えないのか・・・。困ったなぁ。窓側に移動しようか。」というコトも可能かと思います。通信カードなら、あくまで自分が使おうと思って通信を始めるわけですから、いざ使おうと思って圏外であれば(不便ですが)移動すれば解決できます。


ところが音声端末は着信という動作があるのです。
待ち合わせとかどうしますか?
音声端末だからこそ、販売する時に地下で使えないことをお客さんにアピールすべきではないでしょうか?


イーモバイルの販売員は嘘偽りがあるわけではありませんが、肝心なことを伝えていないわけです。
正直、この販売方法ではイーモバイルは「悪質」な販売と取れかねません。


個人的な感想ではありますが、現在のエリア状況では、音声サービスに踏み切る状態ではありません。
それでも、音声サービスを開始しました。
そうしないと利用者も増えないし、そもそも総務省から免許を頂いた時に音声サービスをするというお約束もあったのでしょう。
ですが、繰り返しますが、エリアが狭いから即ダメというわけではありません。
実際に「0円」という表記だけに惹かれている人だって「0円」というメリットを感じているわけです。その時にエリアが狭いよ、という説明も販売員から受けています。
が、肝心なコトが抜けてますよ。私は、大阪市内周辺は大丈夫という話は何度も聞こえてきますが、地下で使えないなんて話をしているイーモバイルの販売員を1度も聞いてません。


おそらく、かなりの数を販売しているヨドバシ梅田ですが、地下1Fにイーモバイルの販売コーナーがあります。
地下鉄御堂筋線改札口にすぐに行ける場所です。
イーモバイルを契約して、お持ちになられますか?、と尋ねられ、持って行き、地下鉄で帰ろうとそのコーナーから100mも歩けば即圏外。
この状況の説明があればまだ良いですが無いわけですよ。
しかも、(多くのパターンでは)2年縛りです。
基本料金が0円といっても、端末代を払っていかなければいけません。
しかも、大阪市内に住んでいて地下鉄移動がメインの人ってどうするのでしょうね?


イーモバイルは都会でないと使えないと良く聞きますが、地下鉄移動中心の人には使えないのです。
特に大阪市という、地下鉄依存度の高いところではその説明は絶対に必要です。
もちろん、同じように市内の移動は地下鉄に依存し、複雑怪奇な地下街を持つ名古屋でもそうです。
また、都内だって、地下鉄移動がメインの人だって多いわけですから、問題ですよね。
その問題を把握した上で契約をしているのか、販売員が伝えずに販売してしまうのかは、大きな違いです。


イーモバイルの販売員はあまりにヒドイです。
これが会社ぐるみだとしたら・・・ちょっと呆れますね。
実際には、地下が使えない、ということすら知らないような販売員が多いのでしょうが、地下で使えないというコトをお客様にお伝えするように指導していない(もしくはマニュアル化されていない)時点で、イーモバイルという会社の姿勢にも疑問を感じます。
故意ではありませんが説明不足でして・・・と言い訳が可能な状態ではあります。
以前、心斎橋の、長堀鶴見緑地線から御堂筋線の連絡通路にイーモバイルの広告がありましたが、地下での通話不可にも関わらず販売時に説明を行わず、さらに完全に圏外のところに広告まで掲載してしまう無神経さにちょっと苛立ちを感じました。幸い、この広告は現在外されていますが・・・。



さらにもっと言ってしまえば・・・
今、地下で使えない。ところが、2、3カ月たったら使えるようになった。エリアが広がった。やったー!
となるでしょうけれど、イーモバイルの、公式・非公式・その他、色々な話を総合すると、地下を何とかしようという気持はサラサラ無いですよね?(その予想は外れてほしいところですが・・・)
あっても、地下よりエリアを少しでも増やすほうが先決だとは思いますけど。地下のエリアが増えてもエリアマップに書けるわけではないしね。
それよりエリアマップの色が付いていない部分を少しでも減らしたいでしょう。気持ちはわかります。
ですが、最初から地下は手をつけるつもりはない、もしくはものすごく後回しなら、なおさら、契約前にお伝えすべきでは?
だから「悪質」と感じるのです。



イーモバイルを利用している私からすれば、私自身はあまり困っていませんが、このような不誠実な販売方法をしているのは、契約後のクレームも多いでしょうし、それは結果的に会社に不利益になると思われ、回り回って現在利用しているユーザーにも不利益を被る可能性もあります。
あまりに不誠実な態度はとるべきではありませんね。