シーランド公国

popopo_20042007-01-10

偶然、はてなのトップページを見ていたら、キーワードのトップに「シーランド公国」があった。
子供の時、本が好きで良く読んでいたが、小説とか物語が読みたいわけではなく、あくまでもノンフィクションの雑誌が読みたかった。
小学生の時に、お年玉でリーダーズダイジェスト(日本版)を年間購読していた。明らかに小学生が読む雑誌ではないし理解できない内容もあったが、それでも面白かった。そこに書いてあることは(もちろん後から否定されることもあるだろうが)実話であるし、それは子供向けの雑誌では得られないものだ。またノンフィクションとはいえ学校の図書館にあるようなつまらないものでもない。
シーランド公国は、おそらくそれらの雑誌で知っていた。
面白いこと考える人だあなぁ、と小学生ながらに思った。
シーランド公国を知らない人にとっては、何のことだ?、という話になるので簡単に説明を。以下、これ書く時に一切資料を見ずに書いているので間違っているかもしれませんが、何か見て書くならそのサイトを読めば良いわけですから、あえて記憶を頼りに書いてみます。



第2次世界大戦時にイギリス軍が軍事目的で海に要塞を建てた。要塞といってもたいして大きいものではない。沖縄海洋博の時に海に建てられたアレ(当時私は小学生なので名前は知らない)みたいな感じで四角く海上に突き出ている感じ。
戦後、利用価値はなく放置されていたのだが、イギリスのとあるおっさんが、これに目をつけた。この要塞に勝手に乗り込み、独立宣言をしたのです。このおっさんが国王で息子が王子です。
当然、イギリス政府は反対するわけだ。だが、困ったことにこの要塞がイギリスの領海の外にあるのですよ。
その後、いろいろと問題が起きるのですが、その時にイギリスの司法当局も領海外の問題なので・・・という判決を出している。
とはいえ、イギリスもこのシーランド公国の独立を認めたわけでもなく、法律と照らし合わせれば領海外のことでイギリスの法律が及ばないところでの出来事であり、それ以上に係わりたくないということでしょうね。どう考えてもへんなおっさんですから関わりたくないでしょう。
で、それ以降のシーランド公国は、おっさんは、いえ、シーランド公国国王は、確か年齢も原因か体調も悪く、イギリスに戻り(ってイギリスはシーランド公国を認めてないのでイギリスに戻ったという表現も変ですが・・・それにしても勝手なおっさんだ)、息子が国王を継いでいる。
独立国かどうかはともかく、イギリスの法律が及ばないエリアなので、ここにインターネット環境を作りデータセンターを構築して、どこからの影響も受けない、環境を作って切り売りするという業務をしていました。
変わり者のおっさんが気まぐれで始めたコトみたいですし、日本でも過去に瀬戸内海だかどっかで筏の上に家を作ってた方もいますが、さすがにシーランド公国は歴史があるし「国」なわけですから、この日本の方たちとは違いますね。国旗もあり通貨も発行する。その状態を何十年も維持しているわけですから、それなりに覚悟はあるのでしょう。国を維持するには何らかの産業を興さないといけませんから。なんとなく誰からも束縛されずフラフラしているわけではありません。だからエライというわけではありませんが・・・。

さて、そのシーランド王国ですが、昨年にシーランド公国内の発電機が故障で火災が起きたというニュースがありました。確かイギリス海軍に救助されていたと思いますがw 独立宣言をしているのに情けないw いや、これは国の大部分が火災で大被害があったので、周辺諸国が人道的見地から救援に駆けつけたということだと考えているのかな?
独立するぐらいの気合があれば、万が一、不測の事態があった時には、そこで死ぬぐらいの覚悟も必要だと思うのだが。イギリスと国交があるわけでもなく(イギリスは独立する認めていないので当然ですが)、イギリスが領海外とはいえ、火事があったので見るに見かねて助けに来たということだ。
さて、この火災の後、どうなったのかなぁ・・・と思っていたのですが・・・。

今なら国王になれるチャンス シーランド公国が競売に

2007/01/07 22:35

国東部サフォーク沖10kmに位置する「独立国家」シーランド公国が、国家全体の買い手……ではなく「統治権の移譲」相手を募集中とのこと。

シーランドとはもともと第二次大戦時に英国の海上要塞として建造された構造物で、戦後放棄されていたところを元英国陸軍少佐・当時は海賊ラジオ放送者だったロイ・ベイツ氏一家が1967年に実力で占拠し勝手に独立国家を宣言したもの。

英国としては当然独立など認めないところですが、少なくとも1967年当時は英国の領海外であり司法権がおよばない(と考えられた)こと、独立を宣言したロイ・ベイツ氏(現、シーランド公ロイ一世)が統治権国際法的にも有効であると主張して居座り続けたことから事実上の黙認、変人一家の趣味として国際的にスルー状態となっていました。

またインターネットと国家主権の衝突が問題となりはじめた2000年前後には、シーランドの法的に曖昧な状態を利用して「どの国家からも干渉されない安全なデータ・ヘイヴン」を謳ったコロケーションサービスを提供する企業HavenCoが話題となったのも記憶に新しいところです(まだやってるか知りませんが)。

お、ついに根を上げましたね。
というか、統治権の譲渡、か。さすが国王だ。プライドがありますね。