死ぬほどのことか?

昨日のニュースですが・・・

岩手県議:小泉氏死亡、自殺か 病院非難でブログ炎上

毎日新聞 2013年06月25日 10時10分(最終更新 06月25日 13時04分)


 25日午前5時ごろ、岩手県一戸(いちのへ)町平糠の大志田ダムの湖岸で、近くに実家がある小泉光男・岩手県議(56)=盛岡市北山2=がぐったりしているのを、偶然通りかかったいとこが発見、110番した。県警二戸署によると、既に死亡しており、自殺の可能性が高いとみている。小泉県議は、自身のブログが「炎上」したばかりで、同署が関連を調べている。


 小泉県議は5日に更新したブログで、盛岡市の県立中央病院を受診した際に番号で呼ばれたことに腹を立て、「刑務所に来たんじゃない」「会計をすっぽかして帰ったものの、まだ腹の虫が収まりません」などと書き込んだ。非難が殺到してブログを閉鎖。17日に記者会見し「公人の立場を忘れ、思慮に欠けた不適切な表現を公開した」と謝罪した。県議会と県には21日までに苦情や議員辞職を求めるメールと電話が計762件寄せられた。


 遺体が発見された25日は6月定例県議会の開会日。小泉県議は前日の議会運営委員会にオブザーバーとして出席予定だったが、姿を見せなかった。県議会では一般質問をする予定だったが、炎上騒動を受け辞退していた。


 後援会幹部は「先週末、小泉さんから『元気がなくなりました。何も食べられません』と電話があった。騒動を気にして思い悩んでいるようだった」と話した。24日夜には、小泉県議の妻から「夫の携帯に電話してもつながらない」と相談があったという。


 親族によると、小泉県議は発見された現場で、カバンを枕にしてあおむけに横たわっていた。近くには小泉県議の乗用車があった。


 小泉県議は2011年9月に二戸選挙区から無所属で立候補し初当選。同期当選で、同じ無所属の清水恭一県議は「小泉さんはブログのことを随分悔やんでいた。これから行動で示して頑張ろうという話をしたのに」と話した。【安藤いく子、金寿英】


刑務所か!議員さん、自ら命を絶ったのですね。
ツッコミどころが満載ですが、一番思うところを先に言えば、死ぬほどのこと?、と思います。



まず、病院の件。
自分自身のこととしては、病院では名前で呼んで貰うとわかりやすいです。
しかし、病状によっては病院に来ていることをあまり知られたくない人も居ますので、番号で呼ぶ方が良いかな、と言うのが個人的な意見です。


例えば・・・
大して悪くもないのに病院通いするスピーカーのおばちゃんに名前を聞かれて、通院していることがわかった。
○○さんところのご主人さん、通院しているらしいけどなんだろうね、実は悪い病気なんじゃないの?、と尾ヒレをめい一杯付けられて近所中に話されても迷惑です。


例えば・・・
不妊治療中の方が総合病院の婦人科に通院した。婦人科の受付の向かいに耳鼻科の受付があり、そこに近所の婆さんが居た。
長イスに座って順番を待っているだけならわからなかったかも知れないが、フルネームで名前を呼ばれて婆さんに見つかった。
あれ? どこか悪いの? 婦人科ってことはおめでたね! 良かったわね!
婆さん悪気があるわけではないだろうが、年代的にも子供は産むもの、という固定概念に凝り固まっているだろうから、普段から子供はまだなの?、なんて遠慮の無い会話をしていたかも知れないし、ましては不妊治療で辛いところに、おめでたなの?、と言われればストレスも溜まるでしょう。


例えば・・・これは例えじゃないけれど^^;
今時、院外処方の病院は多いので、診察・治療が終われば外の薬局で薬を貰う。
薬局は病院の診察室のように個室になっていて一人一人呼ぶわけではない。
ほとんどの場合、薬剤師もただ薬の説明をしてを渡すだけでなく、初めてなら処方箋を見て、カゼでしょうか?、大丈夫ですか?、という会話から始まる。2回目以降なら、熱はまだありますか? 大変ですね、という会話から始まる。それも、ハキハキと大きい声で話す方が多いと思う。
一昨年末、私はお尻が化膿して痛くてイスにも座れないほどで、手術をした。ひょう疽(ひょうそ)や丹毒(たんどく)と言われるものです。元々、ちょっとしたことで化膿しやすいのですが、この年後半はとても多く、右人差し指の爪の横が痛いと思っていたら数日で指全体が倍ほど腫れ何も持てず、抗生物質も効かないので手術して切った上に、通院する度にいつも鉄の棒をぐいぐい突っ込まれもの凄い痛い思いをし、やっと治ったと思ったら、今度はお尻でした。
しかし、かなり深いところが化膿していて切っても膿が出るわけではなく、傷口は開けたままで綿を突っ込まれ、1日おきにこれを抜かれ、消毒し、また突っ込まれる、という大変痛い思いをしていた。
それでも診察や治療は個室で行われるから良い。
その後、化膿止めや消毒薬を貰いに薬局に行くと、名前をフルネームで呼ばれた上で、お尻の方どうですか? なかなか治りませんね、と元気に症状を周りに公表される。どんな羞恥プレーなのだ^^;


と、例を挙げればいくらでも出てくると思う。
ここだけ考えれば、色々な状況で考えられないのか?、と言うことですが、名前で呼んで欲しい、と思うのも一つの意見ではあると思う。議員として適切かどうかはともかく、人として意見があるのは良いでしょう。


しかし、腹が立ったからと言って、会計をすっぽかして帰るのは、ちょっとおかしいですよね。文句や意見があるなら支払いをしてから言えと思います。


ついでに言えば、それをブログに書いてしまったこと。
会計をすっぽかしたことを正当化する理由も見当たらないし、それを公にしてしまうのは、議員以前に人としてどうかと思います。



次に、マスコミ。
上で書いたように、刑務所か!議員さん、人としてちょっとどうかな?とは思う。
しかし、各マスコミが押しかけ、報道し、相当なプレッシャーになっていたと思う。
議員を自殺まで追い込んだ原因の1つはマスコミもあると思う。
ちょっと過激な報道だったし。
もちろん、配慮しすぎて報道できないのは問題だ。報道することは良いと思う。
ただ、事実を淡々と伝えてくれれば良い。それに対して多少のコメントも良い。
それを見た視聴者が、

  • とんでもない野郎だ!
  • 確かに番号はイヤだな。でも金ぐらい払っていけ!
  • 前から番号で呼ばれて気分が悪かった。払わなくて当然。

と、それぞれ意見があって良いと思う。
しかし、マスコミが意見を先導する必要は無いよね。



さて、ブログの炎上、過激な報道、それによってさらに炎上。
相当なプレッシャーだったと思う。
ただ、最初に書いたように自殺するほどのことか?、とも思う。
たたかれて、議員も辞めないと行けないかもしれないが、命を絶つほどのことでは無いですよね。


人によってこのプレッシャーに対する耐性は違うと思う。
ちょっとしたことが大きなストレスとなって自殺してしまう人も居れば、それに耐えられる人も居るし、それをバネに自分を磨ける人も居ると思う。
ちょっとしたことが大きなストレスになってしまう人に、もっと頑張れとは思うが、悪い、と言うわけではない。
こればかりは人それぞれ。
お前よりもっと不幸な人が居るから頑張れと言われても、頑張れる人と頑張れない人が居る。
だからこそ、プレッシャーを与えるほどの報道には慎重になって欲しいと言うことです。



後、疑問ですが、この人、岩手県議員さんですよね。
議員は学級委員と違って誰かの推薦で選ばれてしまうわけではありません。
周りからの推薦も合ったと思うのですが、立候補しない限りは議員になれないのです。最終的には自分で議員になろうと決めたわけです。
自分に議員が務まると思ったわけですよね。


県議なら、地元の代表として県に行くわけです。
地元の代表とは言え、地元の人が全て同じ意見では無い。
立候補するときに、自分の意見を述べて選挙運動し、同意してくれる人が多かったからこそ、当選し、県議になったわけです。
地元に反対意見もあれば、同じ議員同士でも意見が合わない者もいるわけです。
そんなことは議員になろうと思わなくてもわかることです。


先にも書いたように、プレッシャーに対する耐性は人によって違うし、わずかなプレッシャーにも耐えられない繊細な人が悪いわけでは無いと思う。
けれど、そんな人は議員には全く向いていない。
反対意見とか聞けないよね。
反対意見の議員に強く意見を言われたらどうするの?、と思います。
死人に鞭を打つようで何ですが、この人は議員が務まる資質がない人だったと思う。
自分の性格で議員が務まると思ったのでしょうかね?
病院に関する言動もさることながら、こんなことで自殺するというのもなんですし、議員が自殺したら投票してくれた方への裏切りです。
その事が一番呆れます。議員としての責務が果たせないなら議員になってはいけない人です。
一般の人がストレスで自殺するのと違うと思います。



何で議員になってしまったのだろうね。
もし議員になっていなかったら、ちょっと辛口な人の良いおじさんだったかも知れないのに。
同じことを個人のブログに書いても、やっぱり炎上するかも知れないけれど、ここまでひどい炎上することはなかっただろうし。
マスコミも過熱報道はしないと思うし。
それなら死ぬこともなかったかも知れないのにね。