車における「自然」「不自然」

さて、先ほどアコードハイブリッドの話を書きましたが、私が、欧州車のように変速機があるのでは?、と思ったのは、その方が自然な感じかなぁ、と思ったわけです。
日本以外では、特に欧州ではCVTやTHSの走行フィーリングってあまり好ましく思われてないでしょ。
ホンダとしては、ある程度、欧州も注目しているでしょうし。
と言っても、アコードの主力市場はアメリカだと思いますが。


良く、CVTって「不自然」と言われます。
はい、私も思います。
プリウスを含めTHSのフィーリングは「不自然」だと言われます。
はい、私も思います。


が、これって「自然」ってなによってコトです。
CVTは「不自然」。
ATを(DSGのようなDCTでもよいですが)多段化することによってきめ細かい変速も出来て燃費にも貢献し、かつ「自然」なフィーリング、というイメージがあるでしょう。
自分もそう思います。


でも、「自然」って言葉は変ですよね。


例えば、車が走る→エンジンを回す→目的のスピードに最適な変速比に変速→そこからスピードを上げる→エンジンが回りすぎるので変速比を変える。


どれだけ多段化してもエンジン回転数が上がったり下がったり変動するわけです。
この変動は「自然」なのですかね。


今のCVTは伝達ロスも多く必ずしもベストではありません。
しかし、無段変速というのは大きな魅力です。
もし、伝達ロスがとても少ないCVTが出来たとしましょう。
素晴らしいですね。


でも、これに乗って「自然」じゃないと感じる人も居ると思います。
例えば、回転数が変わらずスピードだけ伸びて「不自然」とか。
ま、そうなのですけどね。私も思いますから。
でも、これは「自然」とか「不自然」ではなく、慣れってコトですよね。


加速していく様を子供っぽく言えば


ブーン(↑)、(↓)、ブーン(↑)、(↓)、ブーン(↑)


と加速していくと自然で


ブーーーーーン(→)


は不自然なわけです。本当に子供っぽいw 伝わらないw


エンジンの回転数が、上がったり、下がったり、って「自然」では無いですよね。滑らかでもないし。
本来はギアを切り替えるという動作のないCVTが一番「自然」なはずです。
どんなに多段化して、どんなにギアチェンジのタイムロスを縮めても、無段変速ではありませんからね。
でも、CVTは「不自然」って言われちゃいます。
車って人が操作するわけで、どうしても感覚的なものを求めるわけです。
「自然」とは言うけれど、本当は「自然」ではなく「今までと同じ」「理解しやすい」と言うことでしょうね。



「自然」って言葉って簡単に使いますが、結構難しいですよね。
美容院で、「自然」な感じで・・・「自然」ってなんだよw
美容師はテクニックもさることながら、全く参考にならないあやふやな言葉から客が何を求めているのか探し出すというテクニックが必要ですよね^^;